目次
- 結論(最短把握)
- 基本データと全体像
- 2026年入試:方式・回別日程・配点の要点
- 偏差値の読み方(SAPIX/日能研R4/四谷Aライン/首都模試)
- 昨年度の入試結果と合格基準点の見方
- 進学実績の読み方(東大・医学部・国公立・早慶上智・GMARCH)
- 学費と総コストの目安
- 併願パターンの基本形(埼玉+東京・神奈川)
- 準備スケジュールと親が押さえておきたいポイント
- 出典・根拠リンク
- 関連記事(埼玉カテゴリ/中学受験シリーズ)
1. 結論(最短把握)
- 2026年度の埼玉県中学入試は、私立中学校31校+私立中等教育学校1校が中学段階で生徒募集を行い、募集人員は中学校3,798人・中等教育学校360人と前年度から増加しています。
- 私立中の入試本番は1月10日前後からスタートし、1月中旬までに複数回入試を行う学校が多数。埼玉入試は「2月1日以降の東京・神奈川入試の前哨戦」として位置付けられます。
- 公立中高一貫校は、伊奈学園中・市立浦和中・大宮国際中等教育学校・川口市立高等学校附属中の4校体制。川口市立高附属中は定員110名・埼玉県全域から出願可となり、選択肢が広がりました。
- 2026年度から(仮称)浦和学院中学校が新設予定で、4科・2科・自己アピール型など多様な方式を用意。英検加点制度もあり、英語に強みがある受験生にとって有力な選択肢になります。
- 併願の基本は「1月 埼玉私立・公立中高一貫 → 2月 東京・神奈川」。必ず1校は“確実に取りに行く日”を作ったうえで、チャレンジ校・実力相応校・安全校のバランスを取ることが重要です。
2. 基本データと全体像
まず、埼玉県全体の「枠組み」を押さえておきます。
私立中学校・中等教育学校
- 私立中学校:31校・3,798人募集
- 私立中等教育学校:1校(開智所沢中等教育学校)・360人募集
- 前年度から:中学校+1校・+50人/中等教育学校+60人
新規参入として(仮称)浦和学院中学校が加わり、人気校(栄東・開智・大宮開成・埼玉栄など)も含めて、埼玉の私立中全体で「募集増」のトレンドです。
公立中高一貫校(適性検査型)
2026年度に受検できる主な公立中高一貫校は次の4校です。
- 埼玉県立伊奈学園中学校:募集80名、作文+面接の2段階選考。
- さいたま市立浦和中学校:募集80名規模(男女各40名)、適性検査・作文・面接。
- さいたま市立大宮国際中等教育学校:募集160名(男女各80名)、グローバル志向のカリキュラム。
- 川口市立高等学校附属中学校:募集110名、埼玉県全域から出願可。第1次・第2次選考の2段階。
いずれも教科試験ではなく「適性検査+作文+面接」型で、単純な暗記ではなく、読解・思考・表現力を総合的に見られる入試です。
3. 2026年入試:方式・回別日程・配点の要点
私立中入試の日程イメージ
学校ごとの具体的な日程は募集要項で確認が必要ですが、典型的な流れは次のようになります。
- 1月10日前後:埼玉私立中の本格スタート(栄東、開智、浦和ルーテル、浦和実業、細田学園など)
- 1月中旬:追加回や特待入試、英語入試、適性検査型入試を実施する学校が多数
- 〜1月下旬:一部の学校が1月20日前後や1月下旬に「抑えの回」を設定
- 2月1日以降:東京・神奈川の私立中入試がスタート
多くの学校で、同じ学校を4〜6回程度受験できる設計になっており、「午前・午後の同日併願」や「複数回受験による加点制度」が広く用いられています。
代表的な入試方式
- 4科型:国語・算数・理科・社会(340〜400点満点が多い)
- 2科型:国語・算数(200〜240点満点が多い)
- 算数1科・国語1科:特待入試や午後回で採用されるケース
- 英語型:英語筆記+リスニング+基礎学力、あるいは国・算+英語
- 適性検査型・思考力型:公立中高一貫を意識した問題構成
新設の(仮称)浦和学院中は、4科・2科に加えて「自己アピール型入試(活動報告書+プレゼン等)」を設定し、英検3級以上に加点する制度を打ち出しています。
公立中高一貫校の日程と方式
公立中高一貫校は、例年どおり1月中旬の週末に第1次・第2次選考が組まれています。
- 第1次選考:適性検査(作文を含む)で一定数を絞り込み
- 第2次選考:面接・グループ活動などで総合評価
公立中高一貫を本命にする場合、私立中の「適性検査型入試」を併願に組み込むと、同じタイプの問題に多く触れられるというメリットがあります。
4. 偏差値の読み方(SAPIX/日能研R4/四谷Aライン/首都模試)
埼玉の入試を考えるときは、首都圏4大模試(SAPIX・日能研・四谷大塚・首都圏模試)の「ものさしの違い」を押さえることが重要です。
- SAPIX偏差値:母集団が難関校志望で固まっているため、同じ学校でも数字は高めに出にくい(そもそも埼玉校が非掲載のケースも多い)。
- 日能研R4:「合格可能性80%ライン」をR4値として一覧化。回・男女別に細かく更新されます。
- 四谷Aライン:「合不合判定テスト」の80%ライン。中堅〜難関の埼玉校は四谷Aラインで見るとイメージがつかみやすいです。
- 首都圏模試:中堅〜準上位帯の共学校が多く掲載され、埼玉ローカル校の偏差値を確認するのに便利です。
重要なのは、「同じ学校でも模試によって数字がズレるのが普通」という点です。志望校を決めるときは、
- メインで受けている模試(例:首都圏模試+四谷合不合)の数字を軸にする
- 他社模試の値は「だいたいこのあたり」という参考レンジとして見る
- 塾の先生が「実感としてどのレンジか」をコメントしてくれるなら、それを最優先する
というスタンスを取ると安全です。
5. 昨年度の入試結果と合格基準点の見方
埼玉の私立中は、栄東・開智・浦和実業・細田学園などを中心に、
- 回別の受験者数・合格者数・倍率
- 科目別の平均点・合格者平均
- 回ごとの合格基準点(最低点)
をかなり細かく公開している学校が多くあります。
このデータは、次のように使うと効果的です。
- 直近1〜2年分の合格最低点を「6〜7割ライン」などに換算し、目標得点を逆算する。
- 複数回入試で加点制度がある学校は、「第1回でどのくらい取って、第2回でどこまで積み上げるか」を具体的な数字でイメージする。
- 倍率が高くても、基準点がそれほど高くない回もあるため、「倍率だけで怖がらない」ことも大切です。
公立中高一貫校は得点が非公表なことが多いですが、塾の分析資料や模試の「合格者平均ゾーン」を見れば、必要な実力のイメージはつかめます。
6. 進学実績の読み方(東大・医学部・国公立・早慶上智・GMARCH)
学校選びで気になるのが大学進学実績です。特に埼玉の中高一貫校では、
- 開智・栄東・大宮開成など:東大・国公立・早慶上智・GMARCHの合格者数が多い「難関〜上位層」
- 城北埼玉・細田学園・浦和実業・狭山ヶ丘など:GMARCH・国公立・理科大・日東駒専の実績が厚い「中堅〜上位層」
- 本庄東・東京成徳大深谷など:地元国公立・GMARCH・中堅私大の実績をしっかり出す「中堅〜準上位層」
といった「ゾーン」で見ると整理しやすくなります。
注意したいのは、
- 「延べ数」か「実人数」か(1人が複数学部に合格している場合)
- 「現役のみ」か「浪人を含む」か
- 中高一貫生のみの実績か、高校からの外部進学も含むか
といった条件です。学校同士を比較するときは、なるべく同じ前提条件で比べるようにしましょう。
7. 学費と総コストの目安
埼玉の私立中の学費は、県の入試要項や学校の募集要項を見ると、概ね次のようなレンジに収まっています。
- 入学金:20万〜30万円前後
- 授業料(年額):40万〜50万円前後
- 施設費・教育充実費など:10万〜30万円前後
- 初年度納入金合計:おおよそ80万〜120万円がボリュームゾーン
ここに通学定期代・教材費・制服・タブレット端末費用・修学旅行や研修旅行の積立などが加わります。特待合格で授業料免除・半額免除になる学校も多いため、
- 「フル負担の場合のコスト」と「特待が取れた場合のコスト」を両方試算しておく
- 6年間トータルでどのくらいになるかをざっくり把握しておく
と、家計面での不安を減らせます。
8. 併願パターンの基本形(埼玉+東京・神奈川)
埼玉在住・首都圏在住のご家庭でよく見られる併願パターンを3つに整理します。
パターンA:埼玉私立メイン+2月東京はチャレンジ校
- 1/10:栄東・開智・浦和実業・細田学園などを1〜2校受験(午前+午後)
- 1/12〜1/18:同じ学校の別回や、偏差値帯が近い別校で合格を確保
- 2/1〜:東京の共学校・女子校・男子校を1〜2校だけチャレンジ
「まずは埼玉で合格を取り、2月は受かればラッキー」という設計です。
パターンB:公立中高一貫が第一志望+私立で安全網
- 1/10〜1/11:私立中の2科・4科・適性型入試で1〜2校合格を確保
- 1/10・1/11・1/17:伊奈学園中・市立浦和中・大宮国際中等教育学校・川口市立高附属中を受検
- 2/1〜:必要に応じて東京・神奈川の私立を追加受験
「公立一貫が第一志望だが、進路を固定しすぎない」ために、私立の併願校を戦略的に組み合わせるパターンです。
パターンC:2月東京・神奈川が本命、埼玉は前受け
- 1/10〜1/12:栄東・開智・大宮開成・西武文理などの難度高めの回で実戦練習+合格の安心材料を確保
- 1月中旬:必要なら1〜2校、安全校を追加受験
- 2/1〜:東京・神奈川の第一志望校を本命として受験
このパターンでも、「1月のどこかで必ず1校は合格を取りに行く日」を決めておくことが、精神的な安定につながります。
9. 準備スケジュールと親が押さえておきたいポイント
小5の秋〜冬:情報整理のフェーズ
- 塾の先生と相談しながら、志望校候補を「難関・実力相応・安全」に3分類する。
- 学校説明会・文化祭・オンライン説明会に参加し、子どもの反応をメモしておく。
- 公立中高一貫を志望する場合、適性検査型の問題に少しずつ触れ始める。
小6の春〜夏:志望校固めと基礎固め
- メインで受ける模試と偏差値帯を決め、「第1志望に届くために何点必要か」を数字で把握。
- 過去問演習は夏の終わり〜秋から本格的にスタート(まずは時間無制限で解き、型を知る)。
- 理社・作文・適性検査など、「後回しにしがちな科目」を早めに仕上げる。
小6の秋〜入試直前:過去問と本番シミュレーション
- 志望校の過去問を最低3年分、できれば5年分解いて、出題のクセを掴む。
- 1月〜2月の受験スケジュール(移動時間・昼食・宿泊の有無)を紙やカレンダーに落とし込み、家族で共有。
- 体調管理(睡眠・食事)と気分転換の時間を意識的に確保する。
2026年度は、新設校・定員増・全県募集化など変化ポイントが多い年度です。「去年と同じだろう」と思い込まず、必ず最新の募集要項を確認することをおすすめします。
10. 出典・根拠リンク
- 埼玉県 私立中学校・高等学校・中等教育学校入試要項(令和8年度)
… https://www.pref.saitama.lg.jp/a0204/nyuusiyoukou.html - 令和8年度埼玉県私立中学校入試要項(PDF)
… 埼玉県教育委員会配布の学校別一覧 - 令和8年度埼玉県私立中学校・高等学校・中等教育学校入試 募集状況の概要
… 募集状況の概要ページ - 川口市立高等学校附属中学校 令和8年度入学者選考のお知らせ(定員110名・全県募集)
… 公式サイト - 埼玉県立伊奈学園中学校 入学者選考実施要項・日程
… 県教育委員会ページ - さいたま市立浦和中学校・大宮国際中等教育学校・川口市立高附属中 各校の募集要項・日程ページ
… 各校公式サイトの「入学者選抜」「入試情報」欄
11. 関連記事(埼玉カテゴリ/中学受験シリーズ)
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