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芝浦工業大学柏中学校【2026年度中学入試】総合情報

目次

1.結論(要点)

芝浦工業大学柏中学校(以下、芝柏中)は、科学技術教育と探究学習に強みを持つ共学校です。千葉県内では 渋谷教育学園幕張・市川・昭和学院秀英・東邦大東邦に次ぐ「難関共学校グループ」に位置し、 将来理系・工学系を志望する生徒にとって非常に相性の良い環境と言えます。

2026年度入試は、第1回・第2回の「通常入試(4科/英語加点型5科)」と「課題作文入試」の 3区分構成です。偏差値帯はおおむね四谷大塚Aラインで55前後・首都圏模試80%で65~67前後とされ、 共学校の中では「中堅上位~難関」の水準です。

2025年度の大学合格実績は、東京大学5名、国公立大学75名、早慶上智82名、GMARCH201名、 医学部医学科19名など、理工系を中心に着実に実績を伸ばしています。芝浦工業大学への内部進学枠もあるものの、 多くの生徒は東大・国公立・早慶上理など外部難関大学を目指す「進学校型の附属校」です。

校風は自由闊達で、自主性を重んじつつ、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校として 大学レベルの課題研究・探究活動が根付いている点が最大の特徴です。

2.基本データ

学校名芝浦工業大学柏中学校・高等学校
所在地〒277-0033 千葉県柏市増尾700
区分私立・共学・中高一貫(高校からの編入募集あり)
設置者学校法人 芝浦工業大学
沿革1980年 高校開校/2003年 中学校併設で中高一貫化/SSH指定校
生徒数中高合わせて約1,800名(中学各学年6クラス前後)
系列大学芝浦工業大学(高大連携・推薦枠ありだが外部進学が多数)
教育の柱理数教育・探究学習・ICT活用・グローバル教育(SSH・課題研究など)

3.2026年入試:名称・日程・配点

3-1.入試区分と日程

区分日程(2026年)時間帯募集定員(目安)
第1回入試(通常/通常英語)1月23日(金)午前約110名(帰国生含む)
第2回入試(通常/通常英語)1月27日(火)午前約55名
課題作文入試2月4日(水)午前約15名

※日程・定員は最新の「2026年度 生徒募集要項」で必ず確認してください。

3-2.試験科目・配点・時間

第1回・第2回(通常入試/通常英語入試)

方式教科配点試験時間満点
4科型国語・算数・社会・理科国語100/算数100/社会75/理科75国算各45分/社理各40分350点
5科型(英語加点)上記4科+英語英語100点を加えた5科合計英語45分450点

4科はいずれも必須で、英語は加点用の選択科目です。合否判定は4科・5科それぞれで行われます。

課題作文入試

課題作文入試では、学科試験の代わりに課題作文+グループ面接で選考します。

  • 出題:人文社会系/理数系の課題から1題を選択して作文
  • 配点:100点×2題=200点満点(実施年度により構成微調整の可能性あり)
  • 時間:作文45分前後+グループ面接

思考力・表現力・志望意欲などが重視される入試方式で、定員が少なく倍率は高めです。

4.偏差値比較(SAPIX/日能研R4/四谷Aライン/首都模試)

芝柏中の偏差値水準は、千葉県内では「上位~難関」ゾーンです。模試によってスケールが異なるため、 下表はあくまで目安としてご覧ください(2025年度データをもとにした2026年度入試向けのイメージ)。

4-1.第1回入試(4科)・合格可能性80%ラインの目安

模試難易度イメージ偏差値(目安)
SAPIX合格可能性80%48〜50前後
日能研R4合格可能性50%55前後
四谷大塚 Aライン合格可能性80%(男子・女子)55前後
首都圏模試合格80%ライン65〜67前後

第2回入試は定員が少ない分、四谷Aラインで+1〜2ポイント、首都圏模試で+2〜3ポイント程度 高く出るケースが多いとされています。

市川・渋幕ほどの最難関ではないものの、「理系に強い共学校」として首都圏全体で見ても中堅上位〜難関帯に属します。

5.昨年度の入試結果と合格基準点(2025年度)

5-1.出願者数・受験者数・合格者数・倍率

区分志願者受験者合格者実質倍率
第1回入試約2,380名約2,070名905名約2.3倍
第2回入試約1,606名974名210名約4.6倍
課題作文入試320名123名13名約9.5倍

5-2.合格最低点(2025年度)

区分方式満点合格最低点得点率の目安
第1回4科350点206点約59%
第1回5科450点281点約62%
第2回4科350点239点約68%
第2回5科450点262点約58%
課題作文作文200点138点約69%

第1回は「6割前後」、第2回・課題作文は「7割前後」が目安となる難度です。 まずは第1回でしっかり合格を取りに行き、第2回・課題作文をチャレンジ枠とする設計が現実的です。

6.進学実績(東大・医学部・国公立・早慶上智・GMARCH)

2025年度卒業生の主な大学合格実績(のべ)は以下の通りです。

区分合格者数コメント
東京大学5名共学校として堅調な実績
国公立大学 計75名旧帝大・一橋・東工など難関を含む
医学部医学科19名国公立5名・私立14名
早稲田大学43名私大難関の柱
慶應義塾大学18名 
上智大学21名 
早慶上智 計82名 
GMARCH 計201名明治・青学・立教・中央・法政・学習院など

芝浦工業大学への内部推薦枠も毎年20〜30名程度ありますが、卒業生の多くは上記のように 難関国公立・有名私大を目指して外部受験をしています。理工系・医学部志望にとって特に魅力的な実績です。

7.学費(目安)

2024年度資料をもとにした中学入学時の費用イメージは以下の通りです。

項目金額備考
入学金270,000円入学時一括
授業料(年額)402,000円月額33,500円相当
施設維持費(年額)273,000円 
その他(諸会費等・年額)約32,000円PTA会費等
初年度目安約97〜100万円上記合計。制服・教材・バス代など別途

2年目以降は年間学費がおおむね70万円台+諸経費となります。成績上位者向けの奨学金制度もあり、 条件を満たせば授業料の一部免除などが受けられます。

8.校風・学びの特色

8-1.校風

校風は「自由でのびのび」と表現されることが多く、校則は常識的な範囲に留まり、 生徒の自主性を尊重するスタイルです。先生と生徒の距離も比較的近く、相談しやすい雰囲気があります。

一方で、SSH指定校として探究活動や課題研究に力を入れており、勉強面は決して「ぬるい」わけではありません。 理系科目に興味関心の高い生徒が多く、クラス全体としても学習意識は高めです。

8-2.学びの枠組み

  • 6年一貫で高2までに高校課程を概ね修了し、高3は受験演習中心。
  • 中1から理数系・探究型授業が多く、大学や企業と連携した課題研究にも参加可能。
  • 1人1台のノートPCを使ったICT授業が日常的に行われる。
  • 英検・数検など各種検定の取得を奨励。英検準1級以上取得者には入試や校内での優遇もあり。

「自分で仮説を立て、調べ、まとめ、発表する」一連のサイクルがカリキュラムに組み込まれており、 大学入学後・社会人になってからも役立つ力を育てる教育設計になっています。

9.部活動

中高合わせて30以上の部・同好会があり、ほとんどの生徒が何らかの部活に所属しています。

9-1.運動部(例)

  • 野球部/サッカー部/バスケットボール部(男子)/バレーボール部(女子)
  • ハンドボール部/ソフトテニス部/卓球部/陸上競技部/水泳(水球)部/剣道部/ダンス部 など

県大会上位を狙う本格派の部もあれば、「そこそこ真剣+勉強と両立」レベルの部も多く、 自分のスタイルに合わせて選択しやすい環境です。

9-2.文化部・同好会(例)

  • 吹奏楽部/演劇部/美術部/写真部/文芸部/英語部
  • 科学部/コンピューター部/鉄道研究部/囲碁・将棋部/クイズ研究会 など

SSH校らしく科学部やコンピューター系の部活が強く、外部コンテストや研究発表会への参加も活発です。

10.アクセス

芝浦工業大学柏中学校は、柏市の緑豊かな郊外に位置し、環境面の評価も高いです。

  • 東武アーバンパークライン「新柏」駅からスクールバス約5分(徒歩約25分)。
  • JR常磐線「柏」駅からスクールバス約15分。
  • 路線バス「増尾団地入口」から徒歩圏。

朝夕のスクールバス便が充実しており、都内や他県からの通学者も多く在籍しています。 通学ラッシュでギュウギュウになる路線電車を避けられる点を「メリット」ととらえるご家庭も多い印象です。

11.併願の考え方

芝柏中の入試日は、千葉県内・都内の他校と比較的バッティングしにくく、併願設計がしやすい学校です。

11-1.芝柏中を第一志望とする場合

  • 1/20前後:東邦大東邦・専修大学松戸・麗澤・昭和学院秀英など千葉上位校を数校併願。
  • 1/23:芝柏中 第1回(本命)
  • 1/27:芝柏中 第2回(押さえ兼チャレンジ)
  • 2/4:課題作文入試(表現力型のチャレンジ枠)

1月前半に「腕試し+合格の確保」、後半の芝柏中で「本命勝負+再チャレンジ」という流れが組みやすいです。

11-2.芝柏中を併願校とする場合

  • 渋幕・市川・最難関都内中(開成・桜蔭など)を第一志望としつつ、第2志望~第3志望として受験。
  • 渋幕・市川不合格時の「理系寄り共学校」セーフティネットとして機能。
  • 2月入試(渋渋・広尾学園など)との併願ライン上に位置付けるケースも多い。

手続き延納制度もあるため、2月校の結果を見ながら最終進路を決めたいご家庭にも扱いやすい学校です。

12.対策の要点

12-1.全体方針

合格最低点から見ると、第1回は「6割前後」、第2回・課題作文は「7割前後」を安定して取れれば合格ラインに乗るイメージです。 難問で差を付けるというより、標準問題を確実に取り切る作戦が効果的です。

12-2.科目別のポイント

  • 算数:標準〜やや難の良問が中心。計算・基礎題の取りこぼし厳禁。速さ・比・平面/立体図形・場合の数など頻出分野を重点的に。過去問で時間配分の練習を。
  • 国語:説明文+物語文の読解に加え、記述問題が多め。語彙・漢字もよく出るため、知識系の徹底と記述の練習が必要。
  • 社会:地理・歴史・公民を幅広く。資料・グラフを読み取る問題がよく出るので、単元学習に加え資料問題の演習を。
  • 理科:4分野ともまんべんなく。計算問題・実験考察問題の比重が高いため、原理理解と作図・グラフ読解の練習を積む。
  • 英語(選択者):英検3級〜準2級レベルの長文・会話文・英作文。英検準1級・2級取得者は大きなアドバンテージとなるため、資格取得と過去問対策を並行で。

志望度が高い場合は、6年の秋〜冬にかけて過去問5〜7年分を目安に解き、年度・回ごとの得点と合格最低点を並べて 「科目別にあと何点必要か」を見える化しておくと戦略が立てやすくなります。

13.口コミの読み方

インターエデュやみんなの学校情報などには、芝柏中に関する多様な口コミが投稿されています。 代表的なポイントは次の通りです。

ポジティブな傾向

  • 「自由でのびのびした校風」「先生がフレンドリーで相談しやすい」という声が多数。
  • 「SSHらしく探究活動・研究が面白い」「理系の子には最高の環境」といったコメント。
  • 新校舎・理科設備・ICT環境など施設面への満足度が高い。

ネガティブ/注意したい声

  • 「勉強するもしないも自己責任で、放っておかれるとサボりがちになる」という指摘。
  • 「文化祭など行事に一部制限があり、外向けに派手ではない」との不満。
  • 「理系に寄り過ぎていて、文系志望にはやや物足りないかも」というコメントも一部あり。

口コミは、投稿者の立場(在校生/保護者/卒業生など)や投稿時期によって印象が大きく変わります。 最新の投稿を中心に複数サイトを横断して読みつつ、最終的には学校説明会や文化祭での生の印象と 本記事のような客観データを組み合わせて判断するのが安全です。

14.出典・根拠リンク(主なもの)

  • 芝浦工業大学柏中学高等学校 公式サイト(学校案内・入試要項・進学実績・SSH情報)
  • 中学受験スタディ「芝浦工業大学柏中学校」基本情報・入試結果・学費
  • 高校受験スタディ「芝浦工業大学柏高校」大学合格実績
  • 首都圏模試センター・四谷大塚・日能研・SAPIX 各種偏差値一覧
  • インターエデュ・みんなの学校情報(口コミ)
  • SSH関連公開資料・学校説明会配布資料 など

※具体的な数値・日程は作成時点の公開情報に基づいています。出願前には必ず最新の公式募集要項をご確認ください。

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