MENU

桜蔭中学校〖2026年入試〗徹底解説

目次

1.結論(要点)

桜蔭中学校は、女子校最難関「女子御三家(桜蔭・女子学院・雙葉)」の頂点に立つ中高一貫校です。
2026年入試に向けた主要模試の合格可能性80%偏差値は、おおむね次の通りです(女子・2/1入試)。

  • SAPIX偏差値:63(2025年4月・9月版)
  • 日能研 予想R4:69(合格可能性80%ライン)
  • 四谷大塚 Aライン80偏差値:70(第2回合不合テストベース)
  • 首都圏模試センター 合格率80%偏差値:女子78前後

2025年度入試(昨年度)は、募集235名に対し受験者516名・合格者289名で実質倍率約1.8倍と、 「超難関だが、募集定員が多いため数字上の倍率は極端ではない」タイプの学校です。
大学進学では、2025年春の国公立大合格で東京大学52名、京都大学3名、千葉大学11名など、 女子校として全国トップクラスの実績を維持しています。
初年度の学費はおおむね100万円前後、6年間総額は約550万円程度が目安です(制服・通学費等を除く)。
「東京駅・御茶ノ水・水道橋エリアに通いやすいご家庭で、女子最難関を本気で目指す層」には、 まず検討すべき1校と言えます。

※本記事のデータは2025年12月時点の公開情報を整理したもので、最終的な日程・募集要項・学費等は必ず学校公式サイトでご確認ください。


2.基本データ

学校名桜蔭中学校・桜蔭高等学校
区分私立・女子校・中高一貫(高校からの募集なし)
所在地〒113-0033 東京都文京区本郷1-5-25
電話番号03-3811-0147(代表)
最寄り駅JR中央・総武線「水道橋」徒歩約5分/
都営三田線「水道橋」徒歩約3分/
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園」徒歩7分前後/
都営大江戸線「春日」徒歩圏
設立母体・沿革お茶の水女子大学の前身・東京女子高等師範学校同窓会「桜蔭会」による寄附を基盤に1924年創立。 女子中高一貫教育に特化した伝統校。
校訓・教育目標「勤勉・温雅・聡明」を掲げ、知性・品位・主体性を備えた女性の育成を目指す。
募集形態中学入学のみ(高入なしの完全中高一貫校)
1学年規模中1定員235名前後(クラス数は年により変動)

3.2026年入試:名称・日程・配点

3-1.入試区分と日程

2026年入試(令和8年度生徒募集)の中学入試区分は、基本的に次の1回です。

入試区分試験日(2026年)募集人数出願方法備考
一般入学試験2月1日(日)午前235名程度(女子)インターネット出願(12月中旬〜1月中旬頃)筆記試験4科(国・算・社・理)+受験生面接

※正確な日程・募集人員・出願期間は、「令和8年度入試 募集要項(公式)」をご確認ください。

3-2.試験科目・時間・配点(概要)

公式要項では、4教科型(国語・算数・社会・理科)の一発勝負入試として案内されています。
各教科とも記述を含む標準〜難問レベルの問題が中心で、特に算数・理科では高度な思考力が問われます。

  • 科目:国語・算数・社会・理科(4科必須)
  • 形式:全教科記述を含む筆記試験+簡易な受験生面接
  • 配点:4科トータルでの総合判定(国語・算数の比重が相対的に高い構成)

※科目ごとの細かな配点・時間は毎年微調整される可能性があります。本記事では詳細数値を掲載せず、必ず募集要項PDFをご確認いただく前提としています。


4.偏差値比較(SAPIX/日能研R4/四谷Aライン/首都模試)

現小6(2026年入試)向けに公開されている最新データを、「女子・2月1日入試・合格可能性80%ライン」に絞って整理します。

模試入試区分日程指標偏差値補足
SAPIX一般(4科)2/180%偏差値63女子最難関帯。渋渋1回・慶應中等部と同水準。
日能研 予想R4一般(4科)2/1R4=80%69女子校トップ。女子学院68、雙葉65と比較されるゾーン。
四谷大塚一般(4科)2/1Aライン80偏差値70女子校では単独トップ。Cライン50偏差値は66前後。
首都圏模試センター一般(4科)2/1合格率80%予想女子78前後女子校全体でも最高峰。地図上で最上位帯に位置。

4模試いずれでも「女子トップ校」として独立したゾーンにあり、同難度帯には 渋谷教育学園渋谷・渋谷教育学園幕張・豊島岡女子学園など共学/女子の最難関校が並びます。


5.昨年度の入試結果と合格基準点(2025年度)

5-1.募集・受験状況

区分募集人員出願者数受験者数合格者数実質倍率
一般入学試験(4科・女子)235542516289約1.8倍

※数字は進学情報サイト等に公表された数値をベースにしています。複数ソースでほぼ同一の値です。

5-2.合格基準点のイメージ

桜蔭は合格最低点を公式には公表していませんが、模試会社や大手塾が解析したデータから、 例年「4科合計で6割強〜7割弱」が合格者平均、「5割台後半〜6割前後」がボーダーラインと推定されています。
つまり、難問を完璧に取り切るよりも、 標準〜やや難レベルの問題を確実に得点し、ケアレスミスを極力減らすことが重要です。


6.進学実績(東大・医学部・国公立・早慶上智・GMARCH)

ここでは、桜蔭学園公式「進路状況」の令和7年(2025年春入試)のデータをもとに、 代表的な大学群の合格者数を整理します(延べ数・再受験生含む)。

6-1.国公立大学・東大・京大・千葉大など

大学名・区分合格者数(令和7年)コメント
東京大学52名直近4年で77→72→63→52と推移。女子校として依然トップクラス。
京都大学3名首都圏女子校としては目立つ京大合格者数。
千葉大学11名医学部を含む千葉大への合格が安定。
北海道大学5名旧帝大クラスへの進学実績も幅広い。
その他の国公立大(医)19名地方国公立医学部を含む。
その他の国公立大9名筑波・横浜国大・都立大などを含む。

6-2.私立医学部・医療系

大学名・区分合格者数(令和7年)
日本医科大学22名
東京慈恵会医科大学13名
順天堂大学(医含む)21名
国際医療福祉大学14名
東邦大学(医含む)13名
その他(星薬科・北里など)複数名

6-3.早慶上智・GMARCH・理系私大

大学群合格者数(令和7年)コメント
早稲田大学124名文理問わず多数の合格。
慶應義塾大学91名医・看護・薬学を含む広範な学部に合格。
上智大学62名国際系・外国語系学部に根強い人気。
東京理科大学66名理工系志望者の定番進学先。
GMARCH合計(明治・中央・立教等で多数)詳細は公式表に掲載。裾野が非常に広い。

東大・国公立医学部・難関私大の合格実績から見て、 「最上位層の進学実績」と「裾野の広い合格先」を両立している女子校 と評価できます。


7.学費

金額は2025年度(令和7年度)時点の公開情報および学校情報サイトのデータをもとにした概算です。 毎年変更の可能性があるため、「目安」としてご覧ください。

7-1.入学時納入金(中1)

項目金額(目安)
入学金380,000円前後
施設費・設備費など150,000〜200,000円前後
その他(諸会費・教材費一部等)数万円程度
初年度一時金合計約55〜60万円

7-2.年間の授業料・諸費(中1)

項目金額(年間目安)
授業料約490,000〜500,000円
教育充実費・施設維持費等約200,000〜230,000円
その他(PTA会費・生徒会費等)数万円
年間校納金合計約75〜80万円

初年度は「入学金+年間校納金」でおおむね100万〜110万円前後、 6年間総額は授業料・施設費ベースで約550万円程度が目安です (制服・通学定期・海外研修費などは別途)。


8.校風・学びの特色

8-1.落ち着いた校風と「勤勉・温雅・聡明」

  • 派手さよりも「地道な努力」「知的好奇心」「品位ある振る舞い」を重視する雰囲気。
  • 文化祭・体育祭などの行事も、生徒主体でありつつ全体として非常に落ち着いた印象。
  • 礼法の授業や、伝統的な学校行事を通じて「人としての立ち居振る舞い」を学ぶカリキュラム。

8-2.授業・カリキュラム

  • 中1から主要教科はハイレベルな内容をテンポよく進める「先取り+演習」型。
  • 中3〜高2での「自由研究」や高2の探究活動など、論文作成・発表を伴う課題が充実。
  • 理系志向の生徒も多く、数学・理科の授業は深い内容まで扱う一方、国語・英語も記述・表現重視。
  • 定期試験や小テストが多く、家庭学習量もかなり多い学校と考えておくべきです。

8-3.生徒像

「勉強が好き・真面目にコツコツ取り組める・知的な会話を楽しめるタイプ」の女子と非常に相性が良い学校です。
一方で、部活や学校行事でワイワイ盛り上がりたいタイプには、やや真面目すぎると感じる面もあります。


9.部活動

公式サイトのクラブ紹介などを踏まえた、主な部活動のイメージです。

9-1.運動部

  • テニス部(硬式)
  • バスケットボール部
  • バレーボール部
  • 卓球部
  • 水泳部
  • 陸上競技部 など

9-2.文化部・同好会

  • 管弦楽部・合唱部・吹奏楽部など音楽系
  • 理科系クラブ(物理・化学・生物・天文など)
  • 文芸部・歴史研究部・囲碁将棋部
  • 美術部・写真部・演劇部 など

いずれも「全国大会レベルの強豪」というよりは、「学業と両立した活動」が基本スタンスです。


10.アクセス

住所東京都文京区本郷1-5-25
最寄り駅JR中央・総武線「水道橋」東口 徒歩約5分/
都営三田線「水道橋」A6出口 徒歩約3分/
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園」徒歩7分前後
通学圏千代田区・文京区・新宿区・豊島区・練馬区など都心・城北エリアに加え、
JR線・地下鉄を利用して埼玉南部(浦和・大宮方面)や千葉西部(市川・船橋方面)からの通学も多い。

11.併願の考え方

11-1.「桜蔭第一志望」の王道パターン

桜蔭を第一志望とする場合、女子難関〜最難関志望の典型的な併願パターンは次のようなイメージです。

  • 1月前半:栄東(東大特待)・市川・昭和学院秀英・東邦大東邦などで「腕試し+合格の蓄え」
  • 1/22前後:渋谷教育学園幕張(渋幕)一次を本命級の1校としてチャレンジ
  • 2/1:桜蔭(本命)
  • 2/2:女子学院・豊島岡女子学園・渋渋2回などを併願(チャレンジ〜実力相応)
  • 2/3以降:豊島岡2回・筑附・慶應中等部などを上乗せ または、やや安全な学校で最終合格を確保

桜蔭を最優先するなら、2/1は他校と同日併願せず、体調・学力ともピークをその1日に合わせる設計が基本です。

11-2.共学最難関との「ダブル本命型」

共学志向が強いご家庭では、 「渋谷教育学園幕張(渋幕)や渋谷教育学園渋谷(渋渋)+桜蔭」 をダブル本命にするケースもあります。

  • 共学で国際色豊かな渋幕・渋渋
  • 女子校トップとしての桜蔭

という2つの選択肢を持った上で、合格状況や本人の希望、通学時間などを踏まえ最終進学先を決めるイメージです。

11-3.埼玉・千葉の「前受け」との組み立て

埼玉・千葉在住のご家庭では、1月10日前後の栄東・開智・市川・昭和秀英・東邦大東邦などで、 「確実な合格」を1〜2校確保しておくケースが多く見られます。
桜蔭レベルを狙うご家庭では、前受け校でも上位クラス(特待・難関コース)を選ぶことが一般的です。


12.対策の要点

12-1.国語

  • 長文読解+記述問題が中心。記述量が多く、「本文の根拠を踏まえて自分の言葉で書く」力が必要。
  • 物語文・随筆・評論などジャンルは幅広い。語彙・漢字・文法も高難度。
  • 過去問演習では「模範解答を暗記」ではなく、「段落ごとの要点把握」「設問の意図読み」を重視。

12-2.算数

  • 思考力問題・条件整理・立体・図形・場合の数など、難問分野が幅広く出題される。
  • 途中式・考え方を丁寧に書く練習が必須。ケアレスミスを減らすため、見直し手順も事前に決めておく。
  • 過去問は早め(小6前半〜夏)から着手し、同レベル校(渋幕・渋渋・豊島岡など)の問題にも触れておくと良い。

12-3.社会・理科

  • 知識問題だけでなく、資料読み取り・グラフ・実験考察など「読ませる問題」が多い。
  • 社会は公民・時事問題も手厚く。日々のニュース・新聞・ニュース解説本の活用が有効。
  • 理科は実験・観察の意味を説明させる記述問題が頻出。図や表を使った説明練習を行うと良い。

12-4.過去問演習の進め方

  • 小6夏〜秋にかけて、直近10年分程度を目安に取り組む。
  • 得点だけでなく「解法プロセス」「時間配分」「ケアレスミスのパターン」をノート化して振り返る。
  • 同レベルの女子校(JG・雙葉・豊島岡)や共学最難関(渋幕・渋渋)も一部解いて比較すると、弱点が見えやすい。

13.口コミの読み方

インターネット上(インターエデュなど)では、「勉強が大変」「課題が多い」「真面目な雰囲気」といった声が多く見られます。
一方で、「学習環境が整っている」「同級生のレベルが高く刺激的」「先生の面倒見がよい」という声も多く、 見方によってプラスにもマイナスにも捉えられる点が多い学校です。

  • 在校生・卒業生・保護者など、書き手によって視点が大きく異なる点に注意。
  • 1〜2件の口コミで判断せず、複数の書き込みから共通項を拾う。
  • 「学校説明会・文化祭・公開行事」に実際に足を運び、ご家庭の価値観との相性を確認することが重要。

14.出典・根拠リンク


15.関連記事(中学受験・同偏差値帯)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次