太陽は地球から約1.5億kmにあるG2V型主系列星で、太陽系質量の大半を占める。宇宙シリーズの導入として、基本データ、内部構造、磁気活動、将来進化を概観する。本記事は 宇宙シリーズ の一部。公式掲載ページは こちら。
1 基本データ
- 分類:G2V(黄色矮星)/年齢:約46億年
- 半径:約69.6万km(地球の約109倍)
- 質量:1.989×1030kg(地球の約33万倍)
- 光球温度:約5,772K/中心温度:約1,500万K
- 主成分:水素約73%、ヘリウム約25%
2 内部構造
- 核:半径の約0.2〜0.25R☉。p–p連鎖で水素がヘリウムに核融合しエネルギー生成。
- 放射層:0.25〜0.70R☉。光子の拡散で外層へエネルギー輸送。
- タコクリン:回転差による剪断層。磁場ダイナモの主要候補領域。
- 対流層:0.70R☉〜表面。プラズマ対流でエネルギー輸送、粒状斑を形成。
3 大気と太陽風
- 光球:可視表面。黒点や白斑などの活動痕が出現。
- 彩層・遷移層:高度とともに温度上昇。
- コロナ:100万K級の高温希薄大気。加熱機構は磁気再結合・波動加熱が有力。
- 太陽風:プラズマ流が惑星間空間へ流出し、地球磁気圏や宇宙天気に影響。
4 太陽活動と11年周期
黒点数・フレア・CMEは約11年周期で変動。活動極大期は通信障害や衛星運用に影響し得るため、予報と監視が重要。
5 未来の進化
主系列段階ののち、約50億年で赤色巨星化。外層放出後は白色矮星へ。惑星環境に長期的変化をもたらす。
参考リンク
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