天王星が一晩中観察できる絶好のチャンスが巡ってきます。太陽系で7番目の惑星・天王星はふだんは暗く見つけにくい星ですが、「衝(しょう)」と呼ばれるタイミングでは夕方から明け方まで一晩中空に姿を現します。本記事では、天王星が一晩中見える理由や観察のコツ、さらに天王星の基本情報や同じ時期に楽しめる他の天体について、やさしく解説します。
目次
- 天王星が一晩中見える理由
- 見える時期・日時と方角(2025年の例)
- 観察方法とコツ(肉眼・双眼鏡・望遠鏡)
- 天王星の基本情報(大きさ・距離・自転と公転・青く見える理由)
- 同時期に見られる星座や惑星など
天王星が一晩中見える理由
天王星が一晩中見えるのは「衝(しょう)」と呼ばれる配置になるためです。衝とは、地球が太陽と惑星の間に入り、その惑星が太陽の反対側に位置する現象のことです。このとき地球から見ると天王星は太陽と正反対の方向にあるため、太陽が沈むころ東の空に昇り、夜中に南の空で最も高くなり、明け方に西の空へ沈むという動きをします。つまり日没から日の出まで一晩中地平線上に姿を見せるのです。
見える時期・日時と方角(2025年の例)
天王星の衝は年に一度ほど訪れます。2025年は11月21日頃が衝に当たります。この日を中心とした前後は天王星が終夜見やすい期間となります。東京を例にすると、11月下旬には夕方5時~6時頃に東の地平線から昇り始め、真夜中の0時頃に南の空で約70度という高い位置まで達し、翌朝の日の出前まで西の空に見ることができます。
天王星は現在おうし座の方向に位置しており、秋から冬の星座の中にあります。ちょうど衝の時期は新月前後(2025年は11月19日新月)で月明かりの影響が少ないため、空が暗く観察に好条件です。
観察方法とコツ(肉眼・双眼鏡・望遠鏡)
肉眼で見えるか?
天王星の明るさ5.6等は、暗い場所で空が澄んでいれば裸眼でぎりぎり見える明るさです。しかし市街地など街明かりが多い環境では肉眼で見つけるのは難しいでしょう。そのため、まずは双眼鏡を使うのがおすすめです。7倍〜10倍程度の双眼鏡でも天王星の淡い光をとらえることができます。
望遠鏡で観察するコツ:
小型の天体望遠鏡でも、倍率を上げれば天王星を円盤状の小さな丸い星として捉えることができます。150倍程度の高倍率では、天王星の青緑がかった色合いがわかるでしょう。天王星には環もありますが暗いので一般の望遠鏡では観察が難しいです。
光害対策:
街明かりの少ない郊外や山間部ほど有利です。観察前にはスマートフォンや懐中電灯など明るい光を見ないようにし、目を暗闇に慣らしておくと暗い星を見やすくなります。
天王星の基本情報(大きさ・距離・自転と公転・青く見える理由)
太陽系第7惑星の天王星は、木星・土星に次いで3番目に大きなガス惑星です。赤道半径は約25,000kmで地球の約4倍。質量は地球の14倍以上ですが、密度は低く主成分は「氷」と「ガス」です。そのため天王星や海王星は「氷惑星(アイス・ジャイアント)」とも呼ばれます。太陽からの平均距離は約29億km(約19.2天文単位)に達し、公転に84年、自転は約17時間。
青緑色は大気中のメタンガスが赤い光を吸収し、青緑の光だけが反射するためです。さらに自転軸が約98度と極端に傾いており、ほぼ横倒しの姿勢で回転しているのも特徴です。
同時期に見られる星座や惑星など
晩秋から初冬にかけて天王星を観察する夜空には、他にも見所がたくさんあります。おうし座には、プレアデス星団(すばる)やヒアデス星団が輝き、オレンジ色の一等星アルデバランが目立ちます。東の空には冬の代表星座・オリオン座、ふたご座、さらに明るい木星が輝きます。南西には土星も観察可能です。
また、11月中旬にはしし座流星群が極大を迎えます。2025年は月明かりが少なく、流星観察にも好条件です。運が良ければ一晩に数十個の流れ星が見えるかもしれません。
このように、天王星の衝の夜は遠方の惑星観察だけでなく、季節の星座や流星群など夜空全体を楽しむ絶好の機会です。
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